独創的で画期的な新薬を患者さんにお届けする製薬企業として、高品質で安全・安心な医薬品をお届けすることが我々小野薬品の責務です。また、医薬品開発に際しては治験参加者の人権と安全の確保を最優先にします。
当社では、すべての医薬品・治験薬を適切な品質保証体制のもとで製造しています。自社工場では、各国のGMP*1やPIC/S*2、GMPなど、グローバル基準に即した体制の構築や従業員への教育や研修、リスク管理体制整備に取り組んでいます。また、監査体制として、GxP実施部門から独立した品質監査部門を設置し、自社の品質システムならびに委託先製造所への定期的な監査等を通じて適切な製造管理・品質管理が行われていることを確認しています。なお、2025年度は、FDA(米国食品医薬品局)による自社工場へのGMP査察をはじめとして規制当局査察による重大な指摘はありませんでした。
2026年2月、一部の当社注射剤製品において製造工程における異物混入の可能性が否定しきれないと判断したため、日韓台市場からの製品回収を行いました。患者さんの安全性を最優先に考え、万全を期すための自主的な判断による製品回収です。なお、当該異物混入による健康被害の恐れはなく、市場からの報告もありません。この対応は、安心して医薬品をご利用いただける環境を守るという当社の責任感と企業姿勢を示すものです。
また、患者さんの安全確保を最優先とし、グローバルで一貫した医薬品の安全性監視体制の構築に取り組んでいます。開発段階においては、治験中に得られる安全性情報を適切に収集・評価し、迅速に対応することで、治験参加者の安全確保と医薬品の安全性プロファイルの適切な評価に努めています。医薬品の安全性プロファイルは化合物固有のものであり、国や組織を超えた一元的な評価・管理が不可欠であるとの考えのもと、グローバルレベルでの標準化を推進するため、手順書の整備・改訂や安全性情報管理システムの統合に取り組み、安全管理体制の強化を進めています。
医薬品ごとにリスク管理計画を策定し、グループ全体で安全管理活動を実施しています。安全性(副作用)については、収集した情報の内容を評価し、必要に応じて添付文書の改訂を行い、医薬品の適正使用に関するお知らせを提供するなど、安全対策を講じています。これら安全対策にあたっては、社外の医学専門家の意見を踏まえて評価したうえで、情報提供資材や学会・医学雑誌を通じて発信するなど、適正使用を推進しています。また、特にオプジーボでは、販売後に得られた多くの安全性情報をもとに、患者さんの主訴・症状から疑われる免疫介在性の副作用を検索できるデジタルツールを開発し、副作用の早期発見・早期治療に繋げる新たな試みも行っています。このように、処方いただく専門医のみならずコメディカルの先生方にも適正使用の推進を啓発する施策に取り組んでいます。
製薬企業では、クオリティカルチャーが企業活動の基盤となります。当社は企業理念である「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」に基づき、全社的なクオリティカルチャーの醸成を目的に研修に取り組んでいます。