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Environment 環境 :

環境グローバルポリシー・2050年環境ビジョン

リード文

異常気象をはじめとする地球温暖化の影響は年々大きくなってきており、地球温暖化防止に向けた取り組みは、国際社会の重要な課題となっています。また、COP21におけるパリ協定では、世界の平均気温上昇を産業革命前と比較して2℃未満に抑えることが掲げられ、人間活動による温室効果ガスの排出量を実質的にはゼロにしていくことを目標としています。そこで、当社は「環境グローバルポリシー」に基づいた中長期環境ビジョン(ECO VISION 2050)を定めました。環境に対する企業の社会的責任を認識し、豊かな地球環境の実現に向けて、事業活動の全分野において環境に配慮した活動を推進します。

小野薬品工業株式会社 経営企画部 兼 CSR推進室, 小野薬品工業株式会社 CSR推進室, system

環境グローバルポリシー

当社グループは、「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、革新的な医薬品の創製とともに、気候変動などの環境問題の課題解決に取組み、持続可能で豊かな社会の実現に貢献します。

  1. 環境に対する企業の社会的責任を認識し、製品の研究・開発・調達・生産・流通・販売・使用・廃棄にわたる全ての段階において環境に配慮した活動を行います。
  2. 各国・各地域の環境関連法令・協定および自主基準を遵守します。
  3. 環境マネジメントシステムのもと、目標と活動計画を設定し、定期的にモニタリングを行い、情報開示を行います。
  4. 最新の科学技術を積極的に取り入れ、環境負荷の低減を図ります。
  5. 自然環境保護や生物多様性保全のため、資源とエネルギーの効率的な使用、水の効率的利用と適切な排水管理、廃棄物の削減、リサイクルの推進、汚染の予防などに取り組みます。
  6. 社内外のステークホルダーとのコミュニケーションを促進し、協働して環境にやさしい“ものづくり”に取り組みます。
  7. 環境に配慮した取り組みを推進するための教育を通じて、全従業員の意識の醸成を図ります。
小野薬品工業株式会社 経営企画部 兼 CSR推進室, 小野薬品工業株式会社 CSR推進室, system

中長期環境ビジョン

当社は持続可能な社会の実現のため、2050年に向けた中長期環境ビジョン「Environment Challenging Ono Vision(ECO VISION 2050)」を策定しました。

ECO VISION 2050

ビジョン策定の背景

近年、気候変動など地球環境課題が深刻化しており、2050年の未来では、水や食料の不足、新たな疾患の増加、自然災害の甚大化による生活の基盤の破壊など、さまざまな脅威が人々の健康で健全な生活を脅かすと予想されます。
「病気と苦痛に対する人間の闘いのために」という企業理念のもと、当社が、革新的な医薬品の創製によって、未来においても健康で健全な社会づくりを推進するためには、当社の事業活動が健全な地球環境に支えられて成り立っている事を認識し、環境課題の解決に向けた取り組みを強化することが重要です。それが環境に対する企業の責任であると同時に、持続的な事業活動の基盤構築にもつながると考えます。
人々が健康で健全な社会を迎えられるよう、当社は「ECO VISION 2050」のもと、2050年を見据えて環境負荷低減に向けて挑戦していきます。

小野薬品工業株式会社 経営企画部 兼 CSR推進室, 小野薬品工業株式会社 CSR推進室, system

新・中長期環境目標

当社は、2019年に策定した中長期環境ビジョン「ECO VISION 2050」のもと、「脱炭素社会の実現」、「水循環社会の実現」、「資源循環社会の実現」に向けたそれぞれの目標を設定し、取り組みを行ってきました。2023年度より、世界が抱える様々な環境課題に対する取り組みを強化・加速すべく中長期環境目標を見直し、2023年度より以下の新目標を設定しました。なお、新目標は、ECO VISION 2050で掲げた「健康で健全な社会づくり」を推進するべく業界を牽引できる目標であると認識しています。目標達成に向け、様々な取組みを加速させて参ります。

  • FSC®認証紙とは、FSC(Forest Stewardship Council®️森林管理協議会)の規格に基づき認証された紙です。

脱炭素社会の実現

当社はこれまで2050年に自社排出(Scope1+2)をゼロにする目標を掲げ、2019年10月にはSBTiからその当時最も高いレベルの「1.5°C目標」に承認されるなど、早期から野心的な目標を設定し、脱炭素に向けて取り組んで参りました(詳細は、こちらをご参照ください)。
2023年度より、温室効果ガス排出について、2025年に自社排出(スコープ 1+2)のカーボンニュートラル*達成を目指すとともに、自社の排出ゼロ達成を2050年から2035年に前倒しし、取り組みを加速させていきます。

  • カーボンニュートラルとはカーボンオフセットでの相殺による実質ゼロです。

エネルギーについても、再生可能エネルギーの利用を一層高めて参ります(RE100へは2020年6月加盟)。

温室効果ガス排出量
(スコープ 1+2)
  • 2025年にカーボンニュートラルを達成する(カーボンオフセットでの相殺による実質ゼロ)
  • 2035年にゼロにする
再エネ電力比率
  • 2025年に100%とする
    1. 対象:自社工場・研究所の購入電力
温室効果ガス排出量
(スコープ 3)
  • 2030年に30%削減する
  • 2050年に60%削減する
    1. 基準年:2017年

水循環社会の実現

これまでは水資源使用量(取水量)の削減を目標に設けていましたが、2023年度より、地域毎の水関連リスクに応じたリスクベースアプローチへ見直します。2030年までに事業活動に伴う水関連リスクを最小化し、また、持続可能な水資源の管理を実現することを目指し、以下の目標を定め取り組んで参ります。

渇水リスク
  • 自社事業所の水使用量増加率を売上成長率以下におさえる
    1. 基準年:2017年、目標年:2030年。売上成長率≧水使用量増加率
  • 地域の豊かな水資源の保全につながる施策を推進する
水質汚染リスク
  • 自社工場・研究所の排水の、水生生物影響リスク管理を導入する
    1. 目標年:2025年 影響評価の実施率100%
  • 自社開発品の、水生生物への影響を評価し公開する
    1. 目標年:2030年
  • 自社工場・研究所について法規制より厳しい管理値で排水管理を行う
    1. 現運用を維持・改善。実施率100%
サプライチェーンリスク
  • 重要な取引先に対し水関連リスク評価を実施し、包括的なリスク管理を行う
    1. 目標年:2026年

資源循環社会の実現

循環型社会形成を促進し持続可能な社会の実現に貢献すべく、2022年度に資源循環型社会実現のための中長期目標を見直しました。2023年度より、以下の目標達成に向け取り組んで参ります。

産業廃棄物の最終埋立処分率
  • 毎年1%以下とする
    1. 対象拠点:自社工場・研究所、物流センター
再資源化率
  • すべての不要物の再資源化率を2025年度に60%以上、2030年度に80%以上にする
    1. 算定方法:日本製薬団体連合会の算定ルールに準拠
    2. 対象:自社工場・研究所、物流センターから発生する不要物(廃棄物、有価物、無償物等)
製品包装の環境負荷低減
  • 2030年度までに、当社製造販売品目の個装箱に使用される紙の100%を環境配慮素材にする
    1. FSC®認証紙を優先し、FSC®認証紙で対応できない素材の場合は、その他の再生紙を採用する
2022年度までの中長期目標と2021年度進捗

「ECO VISION 2050」の実現に向けて、「脱炭素社会の実現」、「水循環社会の実現」、「資源循環社会の実現」の3つを重点項目と定め、温室効果ガス、水、資源循環についての具体的な中長期目標を2019年に設定するとともに、年度目標を毎年設定しています。

脱炭素社会の実現

中長期目標と年度目標

当社の中長期的な温室効果ガス削減目標は、SBTiから最も意欲的な目標「1.5℃目標」に分類されています。詳細は、こちらをご参照ください。エネルギーについては、RE100(2020年6月加盟)に沿い、再生可能なエネルギーの利用を高めて参ります。

ECO VISION 2050達成のロードマップ
目標に対する結果(進捗状況)
目標 2021年度の結果
  1. 温室効果ガス排出量(スコープ 1+2)(マーケットベース※1)を2030年度に55%削減、2050年度にゼロにする<2017年度比> 【ECO VISION 2050】
    • ※1  各電力事業社が公表している排出係数を基に算出した温室効果ガス排出量
  1. 温室効果ガス排出量(スコープ1+2)は、2017年度比20.9%削減温室効果ガス排出量(スコープ1+2)にはボランタリークレジットによるCO2オフセット量(カーボンニュートラル都市ガス購入分)は含まれていません。ボランタリークレジットによるCO2オフセット量(カーボンニュートラル都市ガス購入分)を含めるとスコープ1+2温室効果ガス排出量は2017年度比22.9%削減(2021年度:23.0千t-CO2)となります。
  1. 温室効果ガス排出量(スコープ3)を、2030年度に30%削減、2050年度に60%削減する<2017年度比>【ECO VISION 2050】
  1. 温室効果ガス排出量(スコープ3)は、2017年度比33.7%削減(スコープ3については、算出時点では当社の主要取引先および医薬品卸の2021年度CSRレポートが公開されていないため2020年度結果です。)
  1. 全消費電力に占める再生可能エネルギー利用率を、2030年度に55%以上、2050年に100%にする
  1. 全消費電力に占める再生可能エネルギー利用率は、17.0%
  • 【ECO VISION 2050】を付した項目は、中長期環境ビジョン「ECO VISION 2050」の実現に向けて設定した具体的な中長期目標です。

水循環社会の実現

中長期目標と年度目標
  1. 2030年度に、水資源使用量(取水量)を生産数量原単位で15%削減する<2017年度比>
  2. 水資源使用量(取水量)を前年度以下とする <年度目標>
目標に対する結果(進捗状況)
目標 2021年度の結果
  1. 2030年度に、水資源使用量(取水量)を生産数量原単位で15%削減する<2017年度比>【ECO VISION 2050】
  1. 水資源使用量(取水量)は、生産数量原単位で2017年度比25.6%増加
  1. 水資源使用量(取水量)を前年度(2020年度:245.6千m3)以下とする <年度目標>
  1. 水資源使用量(取水量)は、2020年度比26.2千m3削減(2021年度:219.4千m3
  • 【ECO VISION 2050】を付した項目は、中長期環境ビジョン「ECO VISION 2050」の実現に向けて設定した具体的な中長期目標です。

資源循環社会の実現

中長期目標と年度目標
  1. 産業廃棄物の最終埋立処分率を毎年1%以下とする
    • 非リサイクル(=埋立・単純焼却)の割合を総量の1%以下とすることを、小野の「ゼロエミッション」の基準とする
  2. 2030年度に、産業廃棄物の排出量を生産数量原単位で15%削減する<2017年度比>
  3. 事業活動において、環境負荷低減を促進していく。
  4. 産業廃棄物の排出量を前年度以下とする<年度目標>
目標に対する結果(進捗状況)
目標 2021年度の結果
  1. 産業廃棄物の最終埋立処分率を毎年1%以下とする【ECO VISION 2050】
    • *  非リサイクル(=埋立・単純焼却)の割合を総量の1%以下とすることを、小野の「ゼロエミッション」の基準とする
  1. 産業廃棄物の最終埋立処分率は0.04%となり、ゼロエミッションを引き続き達成
  1. 2030年度に、産業廃棄物の排出量を生産数量原単位で15%削減する<2017年度比>【ECO VISION 2050】
  1. 産業廃棄物の排出量は、生産数量原単位で2017年度比20.3%増加
  1. 事業活動において、環境負荷低減を促進していく【ECO VISION 2050】
  1. 製品包装などにおいて、材質変更や包装形態の変更を通して、環境負荷を低減(詳細は、「医薬品に対する取り組み」をご確認ください。)
  1. 産業廃棄物の排出量を前年度(2020年度:502.7t)以下とする<年度目標>
  1. 産業廃棄物の排出量は2020年度比23.6t減少(2021年度:479.1t)
  • 【ECO VISION 2050】を付した項目は、中長期環境ビジョン「ECO VISION 2050」の実現に向けて設定した具体的な中長期目標です。
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